昔、母方の祖父は、たまに「俺はアイヌの血をひいているんだ」と言っていました。そのたびに母が、呆れたふうに、「おとうさん、またそんなこと言って」と話を遮るので、結局詳しいことは聞けずじまいで、祖父は亡くなってしまいました。
曽祖父は鹿島の出身で、若い頃イギリスに留学してパン作りを学び、木村屋で働いていたそうです。背が高く、彫りが深くて白人にも劣らない迫力だったそうです。曽祖母は熊本?だか長崎だか、九州の出身だったそうなので、アイヌとの関わりがありそうなのは曽祖父だと思われます。
母はどうも、じいちゃんがホラを吹いていると思っていたらしいのですが…….。
ある時、NHKで、アイヌの番組を放送していて、何気なく見ていたところ、出てきた男性の親子が、祖父と伯父にそっくりでビックリしました。
特に伯父とは喋り方や声が兄弟のように似ていて、恐ろしい位でした。
母にもその番組を見てもらうと、「あらー、ほんとだ。お兄さんにそっくり。お父さんの話、真面目に聞かなくて悪かったわね。」と言っていました。あとの祭り。
私は、もしかしたら、自分にはアイヌの血が混じっているかもしれないなあとロマンを感じています。
妹は蒙古襞がほとんどなく、よく「日本語上手だね」と言われるほど、エキゾチックな顔立ちなので、北方の血が入っているのかしら?
私も遺伝子検査をしたところ、2%北欧のDNAが入ってたし。
あー、ホントのところが知りたいわあ。
母は、曽祖父からほとんど話を聞かなかったと言っていました。母がおじいちゃん子だったら、いろいろわかったかもしれなかったのに。
教訓。年寄りの話は遮らずに、しっかり聞け!