三番目の子供が産まれたとき、あまりの可愛さにちょっと引いた。
その”可愛い”というのが”我が子だから可愛い”の可愛さではなくて、純粋に造形の可愛さだったから。
子供らしいあどけない仕草からくる可愛さではなくて、頭の形や目鼻立ち、ほっぺの肉付きといった、本人の内面とは関係ないカタチの可愛さ。
そういうカタチを愛する事をずっと警戒していた。どんな魂が入っていようが、コイツは可愛いのだ。注意しろ!!って。
幼稚園に入って、自転車で転んで顔中傷だらけになり、完成度の高い可愛さに傷がついた事で、ある意味ほっとしたのを覚えている。今では永久歯もガタガタだし、昔の面影が薄くなってきて、内面にマッチした小学生らしいクソガキになっています。よかった。
外見も内面も素晴らしい人もいるだろうけど、内面に乖離したような美しい見目をしている人って果たして幸せなんだろうか?
人を引きつけるかたちって不思議で面白いです。

白魔女の館