クラフト生活のジレンマ

 すっきり暮らしたい、シンプルに、本当に好きなものだけをまわりに置いて暮らしたいと思っている。

 しかし、あれこれ作る事が好きで、人形作家と名乗れるようになろうと日々暮らしている。すると道具が増える、材料が増える、試作品が増える。 作業中はあちこち散らかし、子供には部屋を片付けろというくせに、自分の机の周りはグチャグチャ。このままではイカンと反省はする。

 自分の作るものも、だんだん生活必需品からは遠ざかってゆく。いま作っているのは人形の靴下だ。冷静に考えてみると、私や家族の生活の質の向上には何の役にも立たない。

 大体人形自体、役に立つものではないんだな。何故そんなものを時間やお金をかけてまで作るのか?

 しかし、いい音楽や美味しい食事と同じように美しい人形にも何か凄いパワーを感じるし、自分が今まで生きて来た流れで人形に辿り付いてしまったのも何かの縁なのかもしれない。

 せいぜい自己満足を越えてより多くの人に良いパワーを与える事が出来る人形を作らねばなんてつらつら考えているのでした。

 今の自分の生活にぴったりあった人形を産み出したいと切に思う。